「よく眠れた朝」は、なんだか人に優しくなれる──そんな実感、ありませんか?
実際、良い睡眠は利他的行動を促進し、家庭や職場、社会への貢献力を高めることが、近年の脳科学や心理学の研究でも明らかになっています。睡眠は、心と体の回復だけでなく、「幸せな人生=ハッピーライフ」のエンジンでもあるのです。
参考記事:良い睡眠が人生を変える!朝昼夜の最強ルーティン
睡眠の質を左右する“睡眠ステージ”とは?
私たちは一晩のうちにノンレム睡眠(N1、N2、N3)とレム睡眠を4〜5回ほど繰り返します。
- ノンレム睡眠: 主に身体の回復を担い、特にN3(深い睡眠)は脳の老廃物除去や免疫強化に関与。
- レム睡眠: 脳が活性化し、記憶の整理や感情の統合を行う時間帯。
このサイクルがうまく回ることで、翌朝の頭の冴えや気分、判断力が最適化されます。
つまり、「質のよい睡眠」は単に“長く寝ること”ではなく、“良好な睡眠ステージをしっかり確保すること”なのです。
睡眠ステージは「脳波」でしか見抜けない
では、自分の睡眠ステージはどうやって知ればいいのでしょうか?
近年、スマートウォッチやスマートリングが普及し、睡眠スコアを記録する方も増えています。これらは、加速度センサーや心拍数センサーによって“推定”された睡眠の深さを表示します。
しかし残念ながら、レム睡眠とノンレム睡眠の正確な区別は困難です。
真の「睡眠ステージ」は、脳波によってのみ科学的に判定可能です。
本来は病院でポリソムノグラフィー(PSG)という検査を受ける必要がありますが、病気でない人が病院に泊まり込み検査するのはハードルが高いのも事実です。
自宅で“脳波睡眠検査”ができる時代へ──InSomnografとは?
そこで注目されているのが、筑波大学発のスタートアップ S’UIMIN社が開発した「InSomnograf(インソムノグラフ)」です。
これは、額に貼るシート状の脳波センサーと指先のSpO₂センサーを使い、自宅で医療レベルの睡眠ステージ分析ができる画期的なサービスです (出典1)。
主な特長 (出典2):
脳波で“本物の”睡眠ステージ(N1/N2/N3/レム)を解析
夜間の低酸素状態から無呼吸症候群リスクも推測可能
複数晩(2〜5晩)計測で日常的な睡眠を正確に評価
測定後は専門家による詳細なレポートと改善アドバイスを提供
しかも、面倒な通院や装着の煩わしさもなく、自宅で寝るだけで完結。
これまで病院でしか得られなかったレベルの情報を、自然な環境で、無理なく得られるのです。
価格(う~ん 高い!こういうのにこそ、公的補助がふさわしい・・と思う)
- 5晩計測:26,400円
- 2晩計測:16,500円
- Web限定体験プラン:2晩計測で13,000円
睡眠を“可視化”すると、人生が変わる
InSomnografのようなツールを使えば、自分では気づけない (ここが大切!)睡眠のクセや中断、浅眠傾向などが可視化されます。さらに、睡眠障害の早期発見にもつながります (出典3)。そして、そのデータをもとに生活習慣を見直すことで、確実に「眠りの質」を改善できます。
自分の睡眠の質をまず把握して。
1年に1回? 生活習慣の変更による効果測定をしてみてはどうでしょうか?
良い睡眠は、よい人生へのスタートライン。
あなたの睡眠を、脳波から見直してみませんか?
出典
- Jaehoon Seol et al., 2024, “Validation of sleep-staging accuracy for an in-home sleep electroencephalography device compared with simultaneous polysomnography in patients with obstructive sleep apnea” Sci Rep. 2024 Feb 12;14(1):3533. doi: 10.1038/s41598-024-53827-1 無料
- 脳波を調べて 専門家が診る 睡眠検査 「InSomnograf」
https://www.suimin.co.jp/checkup 無料 - Minori Masaki et al., 2025, “Discrepancies between subjective and objective sleep assessments revealed by in-home electroencephalography during real-world sleep” Proc Natl Acad Sci U S A. 2025 Jan 16;122(3):e2412895121. doi: 10.1073/pnas.2412895121 無料